不思議談
第二夜
第一話


題名
呪縛

投稿者
バサラ様



時として、人は自ら呪いを作り上げ、はたまた、その呪いによって破滅する事があります。
『人を呪わば穴二つ』とは、よく言ったものです・・。
私は父の愛人の娘でした。母は確かにそれなりに悟ったつもりでいました。決して愚痴や影口など云わぬわき目を振らず私を育ててくれました・・・表面的には。 
しかし・・見てしまったんです。中学生のある夏の夜・・・母が父の正妻の名前を呟きながらワラ人形を近くの神社の境内の御神木に打ち付けているのを・・・
その頃、母が頻繁に夜な夜などこかへ出掛けるのが気になり、着いていったら、この様です・・・。 
それ以来、私と母はなんとなく疎遠になり、私は中学卒業と共に遠い街の工場に出稼ぎに行き、そのまま、その街で暮らし出しました。 
それから数年経って、父から母が発狂したと連絡をもらい、久々にふるさとに戻った私が見たのは、包丁で胸を差し生き絶えた母の姿でした・・・。 

中学卒業後、父の正妻は同じく父の裏切りを罵りながら発狂し、胸元をハサミで切り裂いて亡くなったそうです。その直後、母も同じく発狂し出したそうです。 
呪いとは、始めから作り上げた張本人にあらかじめ降り掛かる様に出来ているものかもしれません・・・
しかし、もしかしたら、私がこっそり、あの時あの光景を見てしまったからなのでしょうか?・・
だとしたら・・・。



Copyright (C) 2001- ごんぺい All rights reserved
Since 01/04/11     Sorry Japanese only

次話へ進む

前へ戻る

トップへ戻る