不思議談
第五一話

題名
死相

投稿者
冥々様



「死相」それは人が死ぬ前に顔に現れる死の予告のことです。
ずいぶん前の話です。私が新聞社の取材にある温泉を訪ねた時のことです。
その日は宿に客は少なく私以外に二名程しか客がいないと宿の女将が漏らしていました。
そのうち一名は私の隣に泊まっていた50年配の男で風呂の時に顔を合わせたのです。
その時、「死相」があったのです・・その男の額に・・・。
もう一名は廊下で擦違った20年代の若い赤毛の男。
ま、私はその時は「死相」なんて信じてはいなかったのですが、夜中、隣の中年男が唸っているのが聞こえてただごとじゃないと思った私は、廊下に飛び出て隣のドアを叩き
「大丈夫ですか!?」と聞くと
「あ、大丈夫です。ご迷惑おかけします」と何事もないかのような返事が返ってきました。
だから私は一度自分の部屋に帰ったのです。
朝起きると警察がやって来て取り調べを受けたのですが、なんのことだかわからないので
「すみせんが、何が起きたんですか?」と聞くと
「隣の部屋のお客が殺されたのです」
「何時!?」昨日はピンピンしてたのに!?
「昨晩11時ぐらいです」
昨晩11時・・・?って私が廊下に飛び出してドアを叩いて無事を確かめた時間じゃないか・・・!?
あれは一体・・・「死相」って殺人事件であっても出るものなのでしょうか?



Copyright (C) 2001- ごんぺい All rights reserved
Since 01/04/11     Sorry Japanese only

次話へ進む

前へ戻る

トップへ戻る