第七夜
第四九話

題名
付いて来る

投稿者
二輪野郎様



これは私が体験した不思議な出来事です。
私はバイクが好きで、良く地元の峠に真夜中、一人で走りに行ってました。
ある日、ふと走りに行きたくなり一人で出かけたのですが、山の中腹にあるカーブでチラッとバックミラーを見ると、バイクのヘッドライトの明かりが見えたんです。「こんな夜中にこんな場所走ってる人いたのか…」と思い、調子に乗ってスピードを上げました。途中バックミラーを見るとぴったり付いて来てます。
…私はその時違和感を覚えました。
光の位置が数分前に見た位置とぴったりだったのです。私は速度を落として前に行かせようとしましたが何故か前に行きません。それどころか、またもやヘッドライトの明かりがさっきと同じミラーの位置に見えてるのです。
「まさか追ったくりかな…それとも暴走族?いやまさか…」
私は路肩に止まろうとバイクを停車させエンジンを停車させた瞬間、明かりが消えていたのです。バックミラーにも写っていません。
「は?あれ?」と思った時、耳元に「ブゥオオオン!!!!!!」と言う大きな音が聴こえて私の横を物凄いスピードで何かが走り去って行った気配がありました。
一時、私は驚いて呆然としましたが、どんどん怖くなってきて一目散に下山しました。私はバックミラーを何回も何回も確認しながら帰りました。
家に帰って落ち着いてから考えてたら、そういえばあの音はバイクの排気音に違いないが、過ぎ去った瞬間テールランプの光もヘッドライトの光も見えなかった。音だけが自分の隣を過ぎ去って行った。
その山は昔、走り屋や暴走族などが頻繁に現れていて事故も多発していたそうです。
自分のバイクの排気音に惹かれて来たのか、それとも連れていくつもりだったのか。
私はその日以来あまりその峠に行かなくなりました。



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