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●近所の怪談第七夜
全国よりご投稿頂いた恐怖体験談を掲載しています。
 

     
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怪談数  御 題    御投稿者様
0671 盲目の老人 鎌鼬の夜 様
終電の電車に乗っていたのです。クタクタなのに、生憎外は雨で乗り合わせた客は夕方帰るソレと同じくらいキュウキュウで、私はフラフラな態勢で電車のドア付近の金具を片手で握り、遠い目で窓の外を見ていました。
…ある途中の駅でのことです。
(あのじいさん、危なげなさすぎ)
ホームからスレスレのまさに線路から落ちそうな老人が向かいのホームに見えました。そして、…落ちました。
そして、なんか、寝転んだまま手足をバタバタさせているのです。なんか様子がおかしいのです。
僕…何を思ったか、こっちも仕事疲れでヨロヨロのクタクタだというのに、いきなし人の壁をよじれ出て電車を降りて、わざわざ向かいのホームへ向かい、
「じいさん、大丈夫かよ?」と、自分もわざわざ線路に降りてじいさんの手を取って連れてホームにあがったのです。なんでこんな行動出たのかはいまだになんとなく謎です。
そして、二人して終電に乗り遅れたのです。気付いたことは(じいさんは目が見えないんだ!!)ホームに上がり二人して歩いていて分かりました。…それにしても、老人は一言も喋らない。ただ僕の手を強く握りしめているのです、さっきから…ずっと…ちょっと気味が悪くなりはじめましたが、助けたのが何よりも年貢の納め時(違うか?)…、か、と諦め、仕方なくホームの中ほどにある待合室の椅子に二人して座りました。
僕は疲労で、座った瞬間ひどい睡魔に襲われそこで倒れ込むように眠り込んでしまいました。
「…るかね?」
(ん?)
「若いの…見えるかね?」
(ん?ん?)
しわくちゃな、眼球のな無い真っ黒な目が僕の真上にありました。老人はニタニタ笑い、線路の方を指指しています。
(なんなんだよ?)
と、重たい体を起こし、待合室の窓から線路を見よう…と、
ニタニタ
ニタニタ
ニタニタ
たくさんの得体も知れぬ輩が待合室を囲み僕を見ていました!?老人と同じ顔で。
僕は気絶し、そのまま朝になりました。
しかし、おかしな事を思い出しました。老人は…たしか…盲目だったはず。
しかし、確かめようがありませんでした。老人はもう、そこにはいなかったのだから…。
2010/11/
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