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●近所の怪談第七夜
全国よりご投稿頂いた恐怖体験談を掲載しています。
 

     
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怪談数  御 題    御投稿者様
0641 笑う鬼 蓮(はすみ) 様
ある山道を夜一人で車を走らせていたんです。雨が降っていました。何で真夜中に車で?と、思われましたか?それは僕の故郷の田舎の幼なじみが先日、事故で亡くなり、その通夜に参加するためでした。
幼なじみ、ここでは次郎(仮名)とします。次郎は僕にとっては弟みたいな存在でした。歳は僕より2つ下でよく勉強が出来、利発な奴でした。しかし、ここ三年、まぁ、色々不運続きで、心配ながらこっちも忙しく、なかなか故郷には帰れないままだったんですが、ここ半年でまた幸運に恵まれ出したというのに…。
と、思っていると、先方に人が、しかも傘も無しに。
「すみません、麓の○○村←故郷。まで、後どのぐらいですか?」
「今から歩いて行かれるつもりですか!?」
その人は困った顔で、
「車がエンストしてしまい…」
「良ければ乗られますか?」
車に乗せたその人は男性で初老で、六十前半に見えました。中肉中背と言ったところで、髪全体に真っ白です。
「誰か、お亡くなりになられましたか?」
「え?」
「いえ、ここに菊の花とご香典がありましたので…」
などなど、話していると、妙な事が話題になりました。
「ここらには鬼が出るそうですね」
「ああ、昔聞いた事ありますね」
「こんな夜、出るんでしょうね〜‥」
「どうなんでしょうね〜」
と、前を見た瞬間、なんとも言えない顔の鬼が前から車を通り過ぎたのです!一瞬、危なく崖から転落しそうなりました。そしてふと後ろの老人を見るといなくなっていました。ただ、座席が濡れてはいました。
それから、やっと村に着き、次郎の家に着くと次郎の兄が、
「なぁ…」
僕がくるしばらく前に一度一瞬だけ次郎が次郎の兄の前で目を開いたというのです。それは僕が鬼と遭遇した丁度同じ時刻だったのです。
その時、多分、あの鬼なんでしょうね…暗闇の鏡からニタニタ笑っていたように思えるのです。
だって、僕の隣に鏡の中ではっきり写ってたんですから・・・
2009/09/
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