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●近所の怪談第六夜
全国よりご投稿頂いた恐怖体験談を掲載しています。
 

     
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怪談数  御 題    御投稿者様
0586 赤い水着の少女 まい 様
私が小学校5年生の時のことです。
秋の遠足で隣町の小さな山に行く予定になっていました。
ところが、台風が近づいていて天候は荒れ模様、雨こそ降ってなかったものの当日の朝になって行き先が近くの海岸に急遽変更になりました。
海岸についてみると海は大荒れでした。
私達は好奇心を抑えきれず、また先生達にも特に止められたわけではなかったので海に入って全身ずぶ濡れになるまで遊びました。
大波が遊園地の絶叫マシンのようで楽しかったんです。
後日、学校の廊下に写真が掲載された時には「それ」に気付きませんでした。
それから更に数日後、買った写真見ていると友達が真っ青になって「これ見て!」と言って写真を持ってきたのです。
その写真は私とその友達(K美)が2人で写っているのですが、その後ろに青黒い顔で赤いワンピースの水着を着た当時の私達と同じ年頃の女の子が写っていました。
私は見た瞬間に「あり得ない」と思いました。
なぜなら・・・私達は胸のすぐ下ぐらいまで水に浸かっていました。
が、その子は腰から上が写っていたのです。
つまり浮いていたのです。
遠足当日の私達の服装は体操着(白のシャツと紺のブルマというシンプルなもの)でした。
山に行くということで体操服での参加を義務付けられていたのです。
行き先が変更になったことを学校に集まった時に聞かされたので家から水着を着て来た子は1人もいませんでした。
また、海岸には私達の学校の生徒以外人はいなかったのです。
私は直に心霊写真だと思って帰宅した後に母の知り合いの拝み屋さんに見て貰いました。
やはり心霊写真でした。
拝み屋さんが言うには、
「10年ぐらい前に海で亡くなった子の霊であなた達(私とK美に)強い羨みの念を持ってる。出来るなら写真は海へ流して花と線香を手向けて鎮めてやるといい。」とのことでした。
私は翌日友達と写真を撮った海岸へ行って花を供えました。
実はK美のお爺さんがその子のことを知っていました。
お爺さんに写真を見せて話を聞いてみました。
「その子のことは知ってるよ。俺の漁師仲間の一人娘でお前達と同じ年の頃に海で遊んでて行方不明になったんだ。その日は台風の所為ですごい大波だったから遠くまでさらわれてしまったのだろう。遺体は今も見つかってない。○子ちゃんといって赤い水着が似合う可愛い子だったよ。可愛そうに・・・不幸ってのは重なるよねぇ・・・」
とここで不意にK美が怖くなったのか「もういいよ」と話を遮りました。
2人に何も霊障らしきものはなかったのでこの時はこれで済んだと思っていたのですが、お爺さんの話を遮ってしまったことを私はすぐに悔することになるのです。
K美の家を出てすぐのこと、1人で歩いていると突然目の前に色黒でがっしりした体格で左の頬には大きな傷がある男性が現れたのです。
私が驚いているとその男性は、「悪いと思ったけど話を聞いてしまった。写真を見せてくれないか。」と言うので写真を見せると男性は間違いなく自分の娘だというのです。
そして写真を譲って欲しい、と。
私が拝み屋さんに海に流せと言われたこと言うと男性は、それは自分がやるからといって殆ど強引に写真を持って行ってしまったのです。
呆然としていると「なにしてるの?」と後ろから言われて驚いて振り返るとK美とお爺さんががいました。
K美によると私と男の人の言い合う声が聞こえたので誰かに襲われてるのかと心配になって出てきたとのことでした。
私が男性の話をするとお爺さんが慌てたように家に入ってしまったのです。
お爺さんは数分で出てくると私に1枚の写真を見せて聞きました「この中にその人はいるか?」と。
その写真はお爺さんが漁師仲間を撮った集合写真のようでした。
確かにあの男性が写っていました。
私がこの人だと指を指すとお爺さん真っ青になって「そんな・・・まさか・・・」と言い黙り込んだかと思うと怒ったようにこう言いました。
「確かにこの人は○子ちゃんのおやじさんだ。実はおやじさんも3年前に船の事故で亡くなってる。だから言ったろ、不幸は重なるって!」
私は言葉が出ませんでした。
写真の少女だけでなくその父親の霊までもが現れたのです。
こんなことってあるのでしょうか、と未だに我事ながら半信半疑だったりします。
すっかり怖くなった私はK美とお爺さんに付き添って貰って再び拝み屋さんの所へ行きました。
拝み屋さんの話によると「娘も父親もまだ成仏していないけど2人(私とK美)には憑いてないので障りはないだろう。こちらで供養するから大丈夫。」とのことでした。
取り敢えず安心はしたものの本当に怖い体験でした。
今は○子ちゃんとお父さんが天国で一日も早く再開出来る日が来ることを願っています。
2008/06/
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