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●近所の怪談第六夜
全国よりご投稿頂いた恐怖体験談を掲載しています。
 

     
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怪談数  御 題    御投稿者様
0573 連行 キャルメン 様
見てしまったんです・・・。
生きてる者が絶対見てはいけないモノを・・・。 
ずっと昔、私がまだ幼かった頃、家族で旅行したのです。
どこだったか、多分東北か北陸あたりだったと思います。冬でひどく雪が降っていましたから。
父と母、そして私は夜のバスに乗り旅館に向かっていました。
私は母の膝で寝てましたが、ふと目だけがぼんやり開いて一番前の座席を見たら、長いボサボサの白い髪に乞食の様なボロを纏い、木の松葉杖を持った老婆?がしめしめといった顔で車内の全体を見回しているのです。
乗客は全員それに気付いていないように見えました。
私は旅の疲れのせいかぼんやりしていました。 
・・・!!!・・・ 
いきなりバスが横転。
道路端の雪の中に派手にバスは転がりました。・・
しばらくして、私は朧気に目を覚ましました。
運転手、乗客が外に放り出され、中には木の枝にぶら下がりそこで息絶えた人もいました。
私は足両足共にバスの下敷きで動けません・・・
母さんは?父さんは?あたりを見渡すけれど見えない・・。 
すると、先程の老婆が私の前を横切りました。
枯れ木の幹のようなやつれて骨の形がくっきり出ている足で裸足です!こんな極寒の雪の夜に・・・。
さっきは気付かなかったけれど、杖には鈴が付いて、チリーン、チリーンと歩くたびになるのです。
老婆は私のすぐ横のうつ伏せに倒れている50歳代の男性の肩をポンポンと叩くと、その男性の躰から白い靄がモヤモヤと出てきて老婆に付いて歩き出しました。
気付くと老婆の後には何人も何人も付いて行く靄が見えました・・
そして、その老婆靄達を連れ雪景色の中に消えて行ったのです。
チリーンチリーンと音が雪の中に消えて行くにつれ私の意識は遠退きました・・。 
気付くと病院で母と父、家族は全員無事でした。
しかし、運転手を含め、全乗客30名中15人も亡くなったそうです・・・。
あの老婆は死神だったのでしょうか?どっちみち、私は本来人間が見るべきものでないものを見てしまったのです・・・。
2008/03/
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