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●近所の怪談第六夜
全国よりご投稿頂いた恐怖体験談を掲載しています。
 

     
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怪談数  御 題    御投稿者様
0557 鉄橋の女 よろべ 様
私の家の近くには鉄橋がありました。古くて錆びれた鉄橋でした。私が物心付く前にそこで父が亡くなりました。飛び降り自殺だったそうです。
それから十数年経ったある梅雨時の夕暮れ、私は部活が終り、遅い下校をしていました。6月というのに雨のせいでなんだか肌寒く暗い夜道を歩いていました。そして鉄橋を渡ろうとしたとき、向こう側に長いロングのコートを着て傘をささず長い黒いストレートの髪をした背の高い女性が立っているのです。(今って6月よね・・コートって?)そう思い鉄橋を渡り、その女の人を通りすがり、気になって後ろを向くと、その女性が私の方を無表情で見つめているのです。そして私はピタッとそこで足を止めてしばらく彼女と見つめ合っていたのです。特別金縛りとかそんなんじゃなくて、ただなんとなく立ち止まらずにはいられなかったのです。
彼女はしばらくして「ニッ」と笑ったように思いました。そして後ろを向き橋を無言で渡り姿を消しました。
彼女は肌が以上に白く、目が細長い、薄い色の唇をしていました、なんだかどっか現実味がなくて、怖いっていうよりその時はスーッと空しさみたいなものを感じたんです。
それから一週間近く彼女とは毎日会っていましたが互いに挨拶はしないものの、さきほどみたいにジッと互いを見つめ合っているのです。そして決まって「ニッ」と笑って消えるのです。
そして、しばらくして彼女は本当に姿を消しました。その頃から毎晩のように寝室の窓硝子をバンバン叩かれる事が始まりました。それは5分〜10分程度ですが、カーテンの影ごしにあの例の女性だと分かりました。特徴的なロングヘアー長身。間違いありません。あの女性は人間じゃなかったんです。まぁ、それも一週間ぐらいで収まりました。
で、彼女の事忘れかけてた秋のある晩、私は金縛りにあいました。もがいてももがいてもまるでロープか何かで縛られているみたにビクともしません!そこに視線を感じました。そして目だけを朧に開けました。すると彼女が私の部屋にいるんです。窓は開いていないのに勝手に髪は風に揺れ私を見ているようなのです。(や・・やめて、私を連れてくのはやめて)なんだか知りませんがとにかく、連れていかないで。連れていくのはやめてとそればかりを唱えていましたら、突然、窓の向こうに男の人の影が・・それが現れると彼女はまた窓を擦り抜けて消えていきました。
それ以来彼女は私には姿を現していません。そしてあの男の人は父ではなかったかと・・・。
2007/11/
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