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二夜目
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怪談数  御 題    御投稿者様
0123 メッセージ スメル様
怖い話というか、不思議な話をひとつ。
半年前に恋人(以下A)のお祖母ちゃんが亡くなりました。
その最期は娘(恋人の母親・以下A母)の腕の中でした。
お祖母ちゃんの介護は何年もA母が続けていました。
私はおよそ一年ほど半ば住み込みで手伝っていて、主に夜ご飯〜夜間、朝起きるまでを担当していました。
なので最期の瞬間に立ち合っていました。
人の命が消える瞬間を見たのは初めてで、少し動揺した事を覚えています。
そしてA、A母に
「ぜひ葬儀に参列して欲しい」と言われ、参列しました。
式は何事もなく進み、焼き場に行く前にお経をあげてもらっていた時です。
私は喪服と数珠をA母に借りていました。
焼香をするのに席を立ち、戻って来ると急に数珠が切れました。
あまりのタイミングに驚いているとAに
「祖母さんがお前の悪い縁を持って行ってくれたんだ」と言われ、なんとも言えない気持ちになりました。
数珠は喪服の袂にしまい、バスで焼き場へ向かいました。
焼き場はかなり混雑していました。バスが停まり降りる直前、数珠をなくしてないか袂を探ると何かが指に刺さりました。
それはまち針でした。場面が場面なだけにまた驚いていると、A母に
「お祖母ちゃんがスメルちゃんに変な男が付かないように守ってくれてる」と言われました。
当時Aとは結婚前提に付き合っていて、お祖母ちゃんもそれを知っていたようです。
ちなみにまち針はかなり複雑に入り込んでいて、ハサミで縫い目をほどきました。
A母は知り合いの仕立て屋さんに頼んでよく着物を直してもらうらしく、今回も直してもらったばかりで
「過去にこんな事(針が残ってた事)はなかった」と、さらに
「たまたま私にサイズが合って貸した着物がこんな事になるなんて偶然じゃないよ」とも…。
さすがに周囲も騒然としていました。
その後、お祖母ちゃんのお骨を抱いてバスで葬儀場に戻り、お経をあげてもらいA母が参列者に挨拶をする為席を立ちました。
挨拶を始めた途端、今度はA母の数珠が切れました。
珠が飛び散る音に私はお祖母ちゃんが感謝を込めて、A母に
「お疲れさん」と言ったような気がしました。A母は
「祖母ちゃんが私とスメルちゃんにありがとう、お疲れ様と言ってるんだわ」と話していました。
それから3ヶ月後に私とAは結婚し、来年には子供が生まれる予定です。
結局お祖母ちゃんはいつまでも煮え切らない私達にしびれを切らし、おもいっきり背中を押してくれたんだと今では思います。
2008/11/
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